
履歴書だけでは伝わらない「あなたの実力」
エンジニア転職の世界では、履歴書や職務経歴書だけでは本当のスキルが伝わりにくいものです。
そのギャップを埋めてくれるのが「ポートフォリオ」。
ポートフォリオは、自分のスキル・考え方・成長の過程を“見える化”する名刺のような存在です。
採用担当者はそれを通じて、「どんな技術が使えるのか」「どんな考えでコードを書いているのか」「この人と一緒に仕事ができるか」を判断しています。
この記事では、ポートフォリオの基本から作成のコツ、採用担当が見ているポイントまでを解説します。
ポートフォリオとは?履歴書との違い
履歴書・職務経歴書
経歴・資格・業務内容、技術力・思考力の可視化や経歴の信頼性
ポートフォリオ
実際の作品・コード・成果物、スキルを見せたり、経験を“伝える”
つまりポートフォリオは、「言葉で語る経歴」から「成果で語るスキル」への切り替えツールです。
未経験・経験者問わず、エンジニアの採用では重要視される項目です。
ポートフォリオが重要視される3つの理由
スキルの“証拠”になる
「学びました」「できます」よりも、“作りました”のほうが説得力があります。
GitHubやWebアプリのURLなど、実際に触れる形で提示できるとベスト。
成長と学習意欲が見える
完成度よりも、「どう考えて改善したか」「学んでいる姿勢」が評価されます。
更新履歴があるポートフォリオは、「この人は継続できる」と好印象です。
採用担当が短時間で判断しやすい
企業によっては、ポートフォリオを最初にチェックして“選考の足切り”に使うケースも。
つまり、ポートフォリオの質が面接のチャンスを左右することもあります。
初心者でも作れる!ポートフォリオの基本構成
1. 自己紹介
簡潔なプロフィール・学習歴・得意分野
→「何ができる人か」が一目でわかるように
2. スキルセット
使用言語・ツール・フレームワーク
→実務レベルか学習中かを明記
3. 制作実績
Webサイト・アプリ・ツールなど
→スクリーンショット+URL+開発意図を書く
4. コードリンク
GitHub・GitLabなど
→READMEを整えると評価UP
5. 今後の目標・学び
学習中の技術や挑戦したい分野
→前向きさ・成長意欲を見せる
企業は“派手な成果”よりも、“丁寧な構成とわかりやすさ”を見ています。
「1ページで完結」「スマホでも見やすい」ことを意識すると◎。
採用担当者が見ているポイント
理解力 コードやUIに「なぜそうしたか」が説明されているか
再現力 チュートリアルの丸写しではなく、自分の工夫があるか
継続性 GitHubの更新頻度・改善履歴があるか
コミュニケーション力 READMEや説明文が明快か(文章力も評価対象)
多くの採用担当が「完成度よりも“考え方”を見る」と口をそろえます。
動かない完璧な作品より、“動いて改善され続けている作品”が高評価です。
ポートフォリオ作成に使えるツール
Webサイト制作
WordPress / HTML / GitHub Pages
→無料で公開でき、ポートフォリオサイトに最適
コード共有
GitHub / GitLab / Bitbucket
→採用担当に最も見られる場所。必ずREADMEを整える
デザイン系
Figma / Canva / Adobe XD
→UIやデザインの見せ方に使える
テンプレート利用
Notion / Carrd / Wix
→非エンジニアでも簡単に作成可能
最初はテンプレートを使ってOKです。
重要なのは「自分の作品を自分の言葉で説明できること」。
実践例「良いポートフォリオ」と「もったいないポートフォリオ」
良い例
- ・作ったアプリに「目的」「使用技術」「工夫点」「改善予定」を記載
- ・GitHubリンク+動作デモ動画付き
- ・READMEが整理され、誰でも再現可能
もったいない例
- ・「作りました!」だけで説明がない
- ・完成して以来、更新が止まっている
- ・他人のコードをコピーして公開
採用担当は“成果物”よりも、“あなたの考え方”に注目しています。
思考過程を可視化するだけで、評価は大きく変わります。
まずは「小さく作って公開する」から始めよう
ポートフォリオ作りは、最初から完璧を目指さなくて大丈夫。
1ページのWebサイトやシンプルなアプリでも十分です。
「作る → 公開する → 改善する」
この繰り返しこそが、エンジニアの成長の証。
実績ゼロでも、継続している人は必ず採用担当の目に留まります。
ポートフォリオは、「何を作ったか」だけでなく、「どう成長してきたか」を伝えるもの。
学びを形にし、自分の歩みを整理し、学びを形にし、次のキャリアへの橋渡しにする。
あなたのポートフォリオは、“次のチャンス”を引き寄せる最初のドアです。